文鳥を飼う際の注意点
「文鳥の魅力」のページでは、文鳥の様々な魅力をお伝えしました。
が、もしいざ飼うということになると、予め飼うときの注意点も把握しておく必要があるかと思います。
「文鳥を飼う前に知っておけば……」となる前に、私が認識している範囲で、ひと通りのことをお話したいと思います。
【その1】 文鳥は寿命がけっこう長い
「小さいハムスターと同じぐらいの大きさだから、寿命は3〜4年かな?」と思いきや、文鳥は平均寿命が7〜8年ほどになります。
そのため、寿命をまっとうするまで責任を持って飼う必要があります。
「飽きたし、世話が面倒になったから、外に放そう。あとは自由に生きてくれるだろう」、のようにして外に逃がすのは、もってのほかです。
人の手で育てられた文鳥は、基本的に、外の世界では生きることができません。
【その2】 文鳥はエサを食べないと死んでしまいます
生き物として当たり前ではあるんですが、このことに関して、文鳥は特に気をつける必要があります。
前に文鳥の本で読んだ話では、1日エサを食べないと死んでしまうそうだとか。
ましてやヒナは、数時間ごとにエサを与える必要があります。
長期間旅行に行く際は、家族や知人に文鳥のお世話をお願いするなどの配慮が必要になります。
【その3】 気温には注意
文鳥は南国生まれの鳥のため、暑さには比較的強いようです。
しかしさすがに、夏場に風通しの悪いところや直射日光の当たるところに、ケージをおいたりするのはNGです。
文鳥が口を開けたり羽を広げていたら「暑い」というサイン。
そのときは、涼しい場所にケージを移動してあげてください。
また、暑さもそうですが、特に注意したいのは「寒さ」です。特にヒナや老齢の文鳥については、涼しい&寒い時期には、ひよこ電球などのペットヒーターで温めてあげることが必要になります。(ヒナに関しては湿度も注意が必要になります)
文鳥が羽を膨らませていたら「寒い」というサイン。
多少は寒さに慣れさせて抵抗力をつけた方がよいと思いますが、様子を見て温めてあげてください。
【その4】 不注意には気をつけて
文鳥は飛ぶことができますので、うっかり窓が開いていたら、外に逃げてしまいます。
ケージから出すときは、窓が開いていないかどうか、または家族の誰かが不注意で空けないかどうか、しっかり確認することが大切です。
また、特に手乗り文鳥は、人にべったりくっついていることが多いので、うっかり踏んでしまったりドアにはさんだり、小さいお子さんがぎゅっとにぎってしまったり……ということのないよう、注意が必要です。
そして、文鳥の周りには危険がいっぱいあります。
台所の熱い鍋、ストーブ、実は食べると毒のある観葉植物、近所の猫やカラス……室内と言えど、近づけないよう注意が必要です。
【その5】 飼うのに向かない環境
猫やハムスターなど文鳥の天敵となるペットがいるところ、タバコや強い香水などの匂いの強い部屋、騒音のある場所……などは、文鳥を飼うのにおすすめできない環境のようです。
また、ヒナから飼う場合は、飼い主がエサを数時間ごとに与えられる状況であることが必要になってきます。
【その6】 病気について
かわいいからといって、文鳥にキスしてはいけません。病気になりますので気をつけてください。
また、文鳥が病気になったときのために、近所にある鳥の病院の場所・営業時間を把握しておくとよいと思います。
(犬猫がメインの病院だと、適切な治療が受けられない可能性もあるので、鳥専門の病院が望ましいです)
【その7】 複数文鳥を飼う時
『一羽じゃ寂しそうだから……』
『同じ「文鳥」同士だし、仲良くやるだろう』
と思って文鳥を後から追加で飼うと、文鳥同士の相性が合わなかった場合、その後が大変だそうです。
「相性の悪い文鳥と一緒にいるくらいなら、一羽でいるほうがいい」というのが文鳥の考えのよう。
そのため文鳥を複数飼うときは、ペットショップの人や譲ってくれる人に相談して、ケージごしのお見合いなどを事前にすることが必要になるようです。
または割り切って、ケージを別にして飼うかになると思います。
【その8】 感情のある生き物
「手乗り文鳥として育てて、毎日ケージの外に出して一緒に遊んでいたけど、最近は面倒になってケージに入れっぱなし」
このような状態になると、文鳥の飼い主への信頼は失われ、やがて人にもなつかなくなります。
もし文鳥との信頼をつなげていきたいと思ったら、一日30分でも一緒に遊んだり、忙しくて構えない日でも文鳥に声をかけてあげたりするケアが必要になってくると思います。
また、一度ショックなことや恐怖を経験すると、なかなか文鳥の心は癒えないもので、ひどいときは体調を崩したり羽が抜けたりするそうです。
文鳥も心があるということを忘れずに接していくことが大切かと思います。